老舗家具メーカーの飛驒産業(株)(岐阜県高山市、岡田明子社長)は、奥飛騨温泉郷に温泉熱を利用した木材乾燥室を備えた「奥飛騨 栃尾工場」を新設し、11月21日に関係者へ披露した。
同工場の敷地面積は1,360m2、温泉熱を熱源とする乾燥室を15室と120m2のストックヤードを整備している。初年度は年間約600m3の広葉樹材の製品を乾燥し、3年後には年間約1,000m3の製品を乾燥する計画。
製品は同工場の近隣にある上宝製材工場から受け入れ、4〜6週間乾燥させ、含水率を8%程度まで下げる。同社によると、熱源への温泉熱利用は、従来の化石燃料を使った乾燥工程と比べて年間1,689tの二酸化炭素(CO2)削減効果がある。
同社の担当者は、「『奥飛騨 栃尾工場』の能力をフルに発揮させて、地域産の広葉樹利用を加速させていきたい」と意欲をみせている。
(2023年11月21日取材)
(トップ画像=「奥飛騨 栃尾工場」の木材乾燥室、画像提供:飛驒産業)
『林政ニュース』編集部
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