岩手県の大船渡市が設置している林地再生対策協議会は、3月27日に4回目の会合を開き、昨年(2025年)2月に発生した大規模林野火災*1*2で被害を受けた人工林を再生する計画を決定した。約1,279haに及ぶ対象地に約118億円の事業費を投じて、被害木の伐採・搬出・利用と跡地造林を行う。昨年2月の林野火災では、被害総面積が3,370ha(人工林1,785ha、天然林等1,585ha)と平成以降では最大規模になっており、人工林の再生事業もかつてない大がかりなプロジェクトになる。
同市で起きた大規模な林野火災を受け、政府は昨年3月28日に激甚災害法に基づく局地激甚災害に指定。林野庁などが森林災害復旧事業を行うための査定を行い、実施面積や事業費が決まった。
同事業の対象になるのは人工林だけで、11年生以上の林木が残っている約1,249haで被害木を伐採・搬出した後、跡地に造林する。造林面積は、約1,249haになる見込みだ。
すでに、約25haについては、同市が気仙地方森林組合と契約を交わして、昨年11月から伐出作業が行われている。
また、降雨等による土砂流出を防ぐため、災害関連緊急治山事業を活用して、同市内の9か所で治山ダムを設置する(事業費は約6億円)。
伐出した被害木については、合板・LVLや家具用材、木質バイオマス発電の燃料材などとして有効活用していく方針*3。県林業技術センターの調査では、被害木であっても強度性能などは健全木と変わらないことが確認されている。
これから人工林の再生事業を軌道に乗せていくためには、広大な被災地を継続的に処理するためのマンパワーの確保などが課題になる。関係者は、「事業の進捗状況などを見守っていく必要がある」と話している。
(2026年3月27日取材)
(トップ画像=昨年11月に始まった被災木の伐採・搬出作業、画像提供:大船渡市、林野庁)
『林政ニュース』編集部
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