「地域資源木質バイオマス発電全国協議会」が発足、苦境打開に向け結束

全国 木質バイオマス 業界団体

主に未利用木材を活用する木質バイオマス発電所の経営安定化を目指す新たな全国協議会が発足した。FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)を利用した木質バイオマス発電所が各地で本格稼働に入っているが、資材費や人件費の上昇などで事業環境が悪化してきている。また、FITでは売電価格と発電容量が固定されているため、経営の自由度も抑えられている。現状を打開するため、同協議会は国に対して制度に関する新たな工夫などを求めていくことにしている。

新発足したのは「地域資源木質バイオマス発電全国協議会」(東京都千代田区)。1月30日に設立総会を開き、発電事業関連の26社が参画して活動を始めた。会長には、グリーン・サーマル(株)(同)の取締役顧問である滝澤誠氏が就任した。滝澤会長は、FITの第1号に認定された(株)グリーン発電会津(福島県会津若松市)を立ち上げた木質バイオマス発電分野のパイオニア的人物として知られる。

滝澤会長によると、FIT制定時の想定を超える物価上昇となっており、売電価格が固定されたまま円安なども相俟ってコストだけが膨らみ続けている。そこに輸入燃料を消費する大型の木質バイオマス発電所が増えてきたことで、燃料費や灰処理も約1.5倍に上昇している。また、大型発電所の相次ぐ火災事故により保険料もFIT制定時の年間500万円から6倍近くに高騰し、苦しい事業環境に追い打ちをかけている。

滝澤会長は、「もはや事業者、とくに地域に密着した10メガワット未満の発電所の経営努力だけでは対応できない事態となっている」との認識を示しており、「エネルギーだけではなく林業、地域、環境などの総合的な観点から、継続的な経営を可能とする制度設計を求めていきたい」と話している。

(2026年1月30日取材)

『林政ニュース』編集部

1994年の創刊から31年目に突入! 皆様の手となり足となり、最新の耳寄り情報をお届けしてまいります。

この記事は有料記事(763文字)です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
詳しくは下記会員プランについてをご参照ください。