山口県の周南市は、早生樹・コウヨウザンを活用した木質バイオマス発電のモデル事業を本格的に実施する。同市では国内最大規模の石炭火力発電が行われており、すでに一部施設ではバイオマスとの混焼が行われている。これに加えて、2022年度から新たなバイオマス発電所が2基稼働する予定となっており、短伐期で収穫できるコウヨウザンを植栽して「エネルギーの森」を造成し、燃料材の安定的な確保を図る。
専焼と混焼の発電所を新設、協議会が発足
新設する発電所の1基は出光興産(株)徳山事業所の旧製油所跡地に建設し、5万kWのバイオマス専焼発電を行う。もう1基は(株)トクヤマ、丸紅(株)、東京センチュリー(株)が出資する周南パワー(株)が30万kWの石炭・バイオマス混焼発電所を立ち上げる。
発電用燃料材の需要増大に備えて、同市は、発電所近くの270haの市有林(緑山)にコウヨウザンを植え、15年サイクルで循環利用できる「エネルギーの森」を造成する。「緑山バイオマス材生産モデル事業」として、毎年18haずつ植栽する実証実験を進め、植栽密度や施肥など最適な手法を確立して、私有林にも展開する。
1月15日には産学官で構成する「周南市木質バイオマス材利活用推進協議会」が発足し、関係者が情報共有や意見交換などを行える場を整えた。同協議会は、次のメンバーで構成されている。
出光興産▽東ソー▽トクヤマ▽日鉄ステンレス(株)▽日本ゼオン(株)▽丸紅▽周南森林組合▽山口大学▽徳山工業高等専門学校▽森林研究・整備機構森林総合研究所▽産業技術総合研究所▽山口県▽周南市
(2021年1月15日取材)
(トップ画像=「緑山バイオマス材生産モデル事業」の概要)
『林政ニュース』編集部
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