ツーバイフォー工法(枠組壁工法)の構造材を100%国産材にした日本初の戸建て住宅が宮城県仙台市で建設されている。スギを壁枠組の構成材に使うだけでなく、カラマツを床根太など横架材に用いることで「オール国産材化」を実現した画期的な物件となっている。
100%国産材のツーバイフォー住宅を建設しているのは、山形・宮城両県を中心に住宅建設や不動産事業を行っている(株)クリエイト礼文(山形市)。ツーバイフォー部材の加工や調達などは(株)ウイング(東京都千代田区)の東北支店(仙台市)が担当している。

長野県産カラマツ大径材で2×10材を開発し初採用
仙台市太白区内で建設中の2階建てツーバイフォー住宅では、たて枠や上・下枠材など「縦使い」の部材に供給力が出てきているスギの2×4材を使用し、床根太や天井根太など「横使い」の部材には長野県産カラマツを加工した2×10材を初めて採用した。
本邦初となるカラマツの2×10材は、信州木材認証製品センター(長野市)が事業主体となって2018年度から進めている技術開発事業(林野庁補助事業)の成果として生み出された。同事業では、カラマツ大径材の新たな用途開発として、2×10材に製品化する課題を設定。国内のコンポーネント業界を代表する三井ホームコンポーネント(株)(東京都中央区)とウイングも検討委員に加わり、実用性の試験などを重ねてきた結果、品質・性能ともに問題ないとの結論を得た。
スギをツーバイフォー部材に加工する工場は増加傾向にあり、昨年7月時点で24のJAS認定工場が稼働している。だが、生産する部材のサイズは2×4(厚さ38㎜×幅89㎜)か2×6(38㎜×160㎜)にとどまっており、「横使い」に耐えられる2×8(38㎜×184㎜)や2×10(38㎜×235㎜)の部材開発が待たれていた。カラマツ大径材を活用した2×10材の生産にメドがついたことは、この問題に突破口が開けたことを意味する。ウイング東北支店の橋本宰支店長は、「軽くて圧縮に強いスギと、硬くて曲げに強いカラマツの特性を活かすことで、オール国産材化が可能になる。一般的なツーバイフォー住宅で広めていきたい」と話している。
なお、クリエイト礼文とウイングは、2月15日(月)と16日(火)に、オール国産材ツーバイフォー住宅の構造見学会を行う。新型コロナ対策を講じた上で、両日とも午前10時と午後2時から1時間程度、施工現場を見学できるようにする。申し込み・問い合わせ等は、ウイング東北支店(TEL:022-391-5870)へ。
(2021年2月1日取材)
(トップ画像=オール国産材ツーバイフォー住宅のイメージ外観)
『林政ニュース』編集部
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