(株)アドイン研究所(東京都千代田区、佐々木浩二社長)は、2月8日に東京都青梅市の中島林業(中島大輔代表)の所有山林で「AR技術を活用した森林スマートナビゲーションシステム」の現地検討会を行った。
レンズ上にデジタル情報を表示できるスマートグラス(メガネ型端末)とスマートフォン、センサー付き専用コンピューターを使って、拡張現実(Augmented Reality)の技術を林内調査や路網開設などに応用する可能性について検証した。
スマートグラスを装着すると、レンズ上に立木の樹高や胸高直径、施業履歴、目的地までのルートなど様々な情報が表示され、利用できる。森林マップ(林内地図)をコンピューターにダウンロードするので、電波が届かない林内でも使用可能だ。

参加者からは、「まるでSFの世界のようだ」、「デスクワークでしかできなかった業務が現場でもできるかもしれない」などの感想が聞かれ、協力した中島代表は、「林内で自分の正確な位置がわかるので、とくに安全性の向上に役立つだろう」と総括した。アドイン研究所の塩沢恵子・製品サービス部長は、「様々な可能性を秘めている技術であり、多くの方に試していただいた上で、来年度中には製品化したい」としている。
(2022年2月8日取材)
(トップ画像=スマートグラスを装着すると、立木の樹高や胸高直径、歩行ルートなど様々な情報が表示される)
『林政ニュース』編集部
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