木質バイオマス発電所などのエネルギー用に使われる木材チップ量が増え続けている。農林水産省が9月19日に公表した最新の「木質バイオマスエネルギー利用動向調査結果」によると、昨年(2024年)のエネルギー向け木材チップ利用量は約1,236万t(絶乾t)で前年(2023年)を約83万t(対前年比+7.2%)上回り、同調査が始まった2015年から9年連続で増加した。
昨年の木材チップ利用量を由来別にみると、「間伐材・林地残材等」が約51万t増(+10.2%)の約546万t、「製材等残材」が約8万t増(+4.3%)の約181万t、「輸入チップ・輸入丸太を用いて国内で製造」が約24万t増(+43.7%)の約78万tといずれも伸びたのに対し、「建設資材廃棄物(解体材、-0.3%)の約390万tにダウンした。

この中で、「間伐材・林地残材等」由来の木材チップは、FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)の優遇価格(32円/kWh)が適用されていることもあって顕著な増加基調を示しており、この10年間で約5倍の伸びとなっている(トップ画像参照)。
(2025年9月19日取材)
(トップ画像=間伐材・林地残材等由来木材チップ量の推移)
『林政ニュース』編集部
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