新会社「広葉樹ai」でつながりを広げる宮田俊太朗氏【挑む人】

東京都

オムロングループで広葉樹の利活用に取り組んできた宮田俊太朗氏*1が独立して「広葉樹ai(アイ)(株)」(東京都中央区)を設立した。国産広葉樹に特化したコーディネート事業のほか、原木や建具などの販売、木育・森林環境教育などにも取り組んでいる。

宮田氏は、オムロンソーシアルソリューションズ(株)で交通信号機の制御システムなどを担当していた。プライベートで防災士の資格を取得した際に、治山事業の重要性を学び、林業に関心を寄せるようになった。オムロングループ内のビジネスコンペで林業をテーマにして最優秀賞を受賞し、2022年に独自のプロジェクトを立ち上げ、岡山県真庭市、京都府南丹市及び京丹波町、島根県雲南市などと広葉樹の利活用推進に関する連携協定を結んできた。

この路線をさらに前に進めるべく、3月末で同社を退職し、起業に踏み切った。社名の「ai」には、「私(I)がやる」という意思、原木を見極める「目(eye)」、広葉樹への「愛」、広葉樹専用のサプライチェーン管理を見据えた「AI」の4つの意味を込めた。

その宮田氏が最も注力しているのは、広葉樹の利用実績が乏しいエリアにおける需要開拓と供給体制の確立だ。原木の規格書をつくって森林組合や素材生産業者と共有し、定額で買い取る仕組みづくりに着手している。加工は地元の製材所に賃挽きで依頼し、家具用材としてカリモク家具(株)(愛知県東浦町)などに供給している。地域産の広葉樹を活かした什器やフローリングなどを(株)湖池屋京都工場の応接室や南丹市農山村振興課、うんなん観光案内所に納入するなど、目に見える成果が出てきた。広葉樹用材の取扱量がゼロから100~150m3に増えた地域もあり、西日本を中心にさらにネットワークを拡大していくことにしている。

(2026年9月10日取材)

(トップ画像=宮田俊太朗・広葉樹ai社長)

『林政ニュース』編集部

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