建築設計向けVR(仮想現実)サービスを展開する(株)ジオクリエイツ(東京都港区、本田司社長)と、国産材ストランドボードを製造・販売する(株)エスウッド(岐阜県各務原市、長田剛和社長)は、森林総合研究所と連携して、人の視線や脳波をAI(人工知能)を使って解析し、木質内装化の効果を明らかにする実験をバーチャル空間と東京都内のカフェで始める(9月22日に発表)。ジオクリエイツの「ToPolog」を用いて、20歳代から60歳代までの成人男女50名を対象に来年2月末まで行う。
ジオクリエイツとエスウッドが50名を対象に実証実験
「ToPolog」は、2018年にスタートしたWEB上のVRサービスで、人の視線や脳波を計測し、AIで分析してデータ化する。これまで設計者が経験則や勘でデザインしていた内装空間の価値を、エンドユーザーの具体的なアクション(行動)をもとに“見える化”し、設計に活かすことができる。リラックスできる家具の配置や、購買意欲が高まる売り場レイアウトなど、目的に合わせた空間デザインが可能になるため、(株)日建設計や(株)内田洋行、(株)乃村工芸社など大手設計事務所を中心に約30社が「ToPolog」を使っている。
実証実験では、一般材とは異なる木目を持つ国産材ストランドボードを内装材として利用する価値を検証する。国産材ストランドボードは、スギ、ヒノキの間伐材をチップ化して接着剤で貼り合わせ、不燃処理を施しており、公共施設や店舗、オフィスの内装家具や什器の仕上げ材として使われている。
エスウッドの長田社長は、「エンドユーザーの行動や指向がわかれば、それに合わせた商材開発が可能になる」と話しており、ジオクリエイツの本田社長も、「実証実験のデータをもとにして、建材用のサービスを開発していきたい」と意欲をみせている。
(2021年9月22日取材)
(トップ画像=実証実験のイメージ)
『林政ニュース』編集部
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