神奈川県鎌倉市にある玉縄歴史博物館内で、小学3年生から高校1年生の計12名が伝統的な茶室を“再建”した。一般社団法人木和堂(もくわどう、鎌倉市)が5月に開校した連続講座「鎌倉みんなのけんちく学校」(全7回、校長は建築家の日影良孝氏)を通じてつくったもので、同講座は来年度(2022年度)も継続することにしている。
同講座では、「北鎌倉 宝庵」(鎌倉市)にある茶室「夢窓庵」をモデルにして、伝統建築の職人技や林業の現状などを学んでいった。「夢窓庵」の実測から始まり、模型作成→建具やふすまの組み立て→諸戸林業(株)(三重県桑名市)の丹沢事業所で約120生ヒノキの伐採を見学→墨付けなどの見学→茶室の組み立て──という順序で引き継がれてきたプロや職人の技や知恵を学習し、伝統建築の特長について理解を深めた。

主催した木和堂は、木材コーディネーター(森林研究整備機構監事)の鈴木直子氏を筆頭に、民間学童・フリースクールの経営者、自然教育プランナー、NPOコーディネーターの女性4名で構成。鈴木氏は、「女性ならでは目線で『山と暮らしをつなぐ』取り組みを進めていきたい」と話している。
(2025年12月10日取材)
(トップ画像=参加した12名はNPO法人鎌倉あそび基地の学童生徒とフリースクールの生徒、所属を超えて協働した)
『林政ニュース』編集部
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