64回目となる今年度(2025年度)の農林水産祭天皇杯(林産部門)に新潟県魚沼市の大白川生産森林組合(浅井守男代表)が選ばれた(10月2日に発表)。
同組合は、1972年に1,472haの共有林を受け継いで発足し、2015年頃から新潟大学の紙谷智彦教授とともにブナ林の育成とブナ材の高付加価値化に取り組んでいる。現在は、地元の森林組合や建設会社と連携して毎年2ha程度の利用間伐を行って200~300m3のブナ材を安定生産しており、ダメージを受けた材でも「生態デザイン」として個性を活かし、スノービーチブランドとして良質な木材製品を供給していることが高く評価された。

また、林産部門の内閣総理大臣賞は、岩手県住田町でスギとカラマツのコンテナ苗を計50万本生産している吉田正平氏、日本農林漁業振興会会長賞は、茨城県で私有林1,897haと市有林574haの経営・管理を長期的に受託して黒字経営を実現している常陸太田市森林組合(白石甲子郎代表)が受賞した。
表彰式は、11月23日(日)に東京都渋谷区の明治神宮会館で開催される農林水産祭式典の中で行われる。
(2025年10月2日取材)
(トップ画像=ブナ材を有効利用した新潟駅待合室のベンチ)
『林政ニュース』編集部
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