高知県立林業大学校が全国に先駆けて「トイレカー」を導入

高知県 研修

高知県立林業大学校(高知県香美市土佐山田町)は、野外実習の環境改善を図るため、新たに「トイレカー」を導入した。

同校は、香美市内にある2か所の演習林(合計面積約140ha)でチェーンソーなどを使った実習を行っているが、仮設トイレが1台しかなかった。全国の林業大学校(28校)のうち、トイレカーを保有しているのは、5月時点で同校だけ。若者や女性らが働きやすい職場づくりのモデルになるとみられている。

演習林に設置されている仮設トイレ

同校が導入したトイレカーは、(株)ニットク(新潟県魚沼市)が製造・販売しているもので、水洗式の洋式便座のほか、手洗い場、更衣スペース、照明・換気扇、給水・汚水タンクなどを完備している。自走式で運転・移動ができ、駐車スペースがあればどこでも設置できる。施錠可能で、プライバシーも守られる。価格は約570万円。同校は、森林環境譲与税を活用して購入した。

6月27日に同校の基礎課程、続いて30日には専攻課程の研修生向けにトイレカーのお披露目を行い、演習林での利用を始めた。研修生からは、「めっちゃきれい」、「実習の現場で安心してトイレが使えるのは嬉しい」などの好反響が出ている。  

トイレカーの内部

同校は今年度(2025年度)、四国森林管理局が管轄する国有林での下刈り実習や、北川村の村有林における皆伐実習なども予定している。担当者は、「県内の様々な現場でトイレカーが活用できることを示していきたい」と話している。

(2025年6月27日取材)

(トップ画像=自走式の水洗トイレカー)

『林政ニュース』編集部

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