「骨太の方針2025」に集約化の推進や林野火災対策強化などを明記

政府は、来年度(2026年度)予算編成の骨格となる「骨太の方針2025(経済財政運営と改革の基本方針2025)」を6月13日の閣議で決定した。

林政関連では、改正森林経営管理法の成立を踏まえて、森林の集約化などを推進することを明記したほか、新たに林野火災対策の強化や、「森業」の推進を重点課題に盛り込んだ。

森林の集約化をはじめとした林業・木材産業関連施策を推進する必要性については、昨年(2024年)6月20日に閣議決定した「骨太の方針2024」でも記述していたが、「骨太の方針2025」では、新たに「境界明確化」や「スマート林業」などの用語を加えて取り組みを拡充する書きぶりとした。従来から重点課題としている「森林吸収源対策」や「森林整備・治山対策」と、「骨太の方針2023」から加わった「花粉症対策」などと合わせて、林野関係予算を確保するためのキーワードは、ほぼもれなく「骨太の方針2025」に盛り込まれた。

新たな取り組み課題に位置づけた林野火災対策の強化については、岩手県大船渡市で2月に発生した大規模な山火事などを念頭に、予防・消化体制の再整備に着手する。消防庁と林野庁が設置している有識者検討会が今夏にもまとめる「新たな対策」を来年度予算などを活用して実行に移すことが想定されている。

なお、災害関連では、東日本大震災からの復興・再生対策として、「手つかずの森林の再生に取り組む」ことを新たに記述し、福島県内の帰還困難地域でも森林整備に着手する方針を示した。

(2025年6月13日取材)

『林政ニュース』編集部

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