ネーミングライツ森林などの特典を用意、57企業・団体がパートナーに
森林再生パートナー制度は、「かながわ森林再生50年構想」に賛同する企業・団体と県などが協力して水源地域の森林整備を進める仕組み。パートナーとなる企業・団体は、森林整備費として原則5年で合計300万円以上を県や森林組合などに寄附すると、県内の森林で間伐、枝打ち、下草刈り、自然観察などの活動を行えるほか、10ha程度の森林に「○○会社の森」などの名称をつけることができ(ネーミングライツ森林)、CO2吸収量算定書や感謝状の授与、県のホームページやイベントでのPR──などの特典が受けられる。
11月1日時点で57の企業・団体がパートナーとなっており、グローバル企業のソニーグループが加わったことで、一段と広がりが出ると期待されている。
特殊UV印刷と無機有機ハイブリッド塗膜によって劣化を防ぐ
11月6日にソニーグループが設置した木製看板は、「特殊UV印刷+無機有機ハイブリッド塗膜」という特殊な仕上げ加工を施して、劣化防止や美観の維持を図っている。
森林内の木製看板は、設置後1年くらい経つと紫外線や風雨による劣化が進み、黒ずみやカビが発生して、文字が見えにくくなってしまうことが多い。これを防ぐため、新設した木製看板では、パソコンデータを木部へ直接印刷するUV印刷と、木部等を保護する高硬度塗膜を組み合わせて耐久性を高め、不朽菌の発生などを抑えている。
森林再生パートナー制度では、既設の木製看板も順次、「特殊UV印刷+無機有機ハイブリッド塗膜」に切り替えていくことを検討している。
(2024年11月6日取材)
(トップ画像=11月6日に木製看板の除幕式を行った、撮影:片岡輝芳)
『林政ニュース』編集部
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