これからの森林づくりを担う人材を育成する「秋田林業大学校」(秋田県林業トップランナー養成研修)の今年度(2025年度)の開講式が4月8日に秋田市内で開催され、第11期生となる17名が“新たな学び”のスタートを切った。
2年制の同校は、林業現場や森林管理分野で活躍できる若い林業技術者の育成を目的に2015年度に発足し、県や国などの行政機関と各分野の専門家で構成するサポートチームが研修活動を「オール秋田」で支援する体制をとっている。
これまでの研修修了生は140名で、ほぼ全員が森林・林業関係の職場に就職しており、秋田林業の屋台骨を支える存在となってきている。
開講式では、4月に着任したばかりの永井壮茂・県森林技監が挨拶に立ち、秋田藩の佐竹家に仕えた家老・渋江政光の遺訓である「国の宝は山なり、然れども伐り尽くす時は用に立たず、尽きざる以前に備えを立つべし、山の衰えは即ち国の衰えなり」を紹介した上で、「この教えは『伐って、使って植えてまた育てる』という現代の持続的な林業に通じる。ぜひ皆さんも50年先、100年先の森林・林業の未来を見据えながら、林業大学校での学びが実り多いものとなるよう祈っている」とエールを送った。

(2025年4月8日取材)

『林政ニュース』編集部
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