2023年の林業産出額は対前年比4.0%減の5,563億円にとどまり、3年ぶりにダウンした。木質バイオマス発電用の燃料材利用量や丸太輸出量は増えたが、新設住宅着工戸数の減少で製材用素材の価格が低下し生産量も減ったことがマイナス要因となった。農林水産省が2月28日に最新の調査結果を公表した。
2023年の林業産出額の内訳は、木材生産が3,257億円(対前年比9.6%減)、栽培きのこ類生産が2,199億円(同6.4%増)、薪炭生産が72億円(同12.5%増)、林野副産物採取が35億円(同40.1%減)となっている。
過半を占める木材生産のうち、製材用素材等の産出額は2,491億円(同15.2%減)に減少した。これに対し、輸出丸太は171億円(同0.9%増)、燃料用チップ素材は595億円(同19.7%増)に増え、明暗が分かれた。
都道府県別にみた林業産出額の第1位は長野県の609億円(同6.0%増)、次いで、新潟県の472億円(同7.2%増)、北海道の434億円(同9.4%減)、宮崎県の295億円(同12.2%減)、岩手県の192億円(同21.2%減)の順となっている。
(2025年2月28日取材)
(トップ画像=林業産出額の推移)

『林政ニュース』編集部
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