木質バイオマス発電所などのエネルギー用に使われる木材チップ量が増えており、とくに「間伐材・林地残材等」に由来するチップの利用量が伸びている。
農林水産省が8月31日に公表した昨年(2021年)の「木質バイオマスエネルギー利用動向調査」の結果によると、同年に使われた木材チップ量は約1,069万tで前年(2020年)を約28万t(対前年比+2.7%)上回り、7年連続で増加した。
木材チップの由来別にみると、これまで最も利用量の多かった「建築資材廃棄物(解体材、廃材)」は約19万t減(-4.5%)の約401万tにとどまり、代わって、FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)の優遇価格(32円/kWh)が適用される「間伐材・林地残材等」が約20万t増(+5.2%)の約411万tに伸び、トップとなった。
このほか、「製材等残材」は約10万t増(+6.1%)の約178万t、「輸入チップ・輸入丸太を用いて国内で製造」は約10万t増(+33.2%)の約41万tに増え、「建築資材廃棄物」以外はいずれも伸びた。
(2022年8月31日取材)
『林政ニュース』編集部
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