4月から森林環境譲与税を財源にした「新たな森林管理システム」(「新システム」)がスタートするのを睨んで体制を強化する県が目立ってきた。
徳島県は、来年度(2019年度)から「とくしま『新たな森林管理システム』推進事業」(予算額2,500万円)を実施し、森林資源データの整備・提供や、森林の委託・売買・寄附等に関する情報の収集と一元管理などを通じて市町村の取り組みをサポートする。教育委員会と連携して人材育成対策を拡充することも予定している。
同県は、昨年(2018年)5月17日に、県・市町村と徳島森林づくり推進機構及び関係団体で構成する「とくしま森林経営管理協議会」を設立し、圏域ごとに協議会などをつくって、川上と川下の市町村の協定づくりを促すなどマッチング支援に乗り出している。昨年6月1日には南部地域林業成長産業化協議会が設立され、7月1日に那賀町と北島町及び推進機構が県内初となる3者協定を締結した。続いて、10月19日には美馬市とつるぎ町及び県が連携して「やましごと工房」が発足。上勝町も今年度内に「かみかつ森づくり機構」を立ち上げる準備を進めている。
来年度も県央部や三好地区での協議会設立などが予定されており、譲与税の“受け皿”づくりとネットワーク化が一段と進む見通し。これをベースに新規事業を実施していくことで、全県レベルで新税の有効活用を図ることにしている。
『林政ニュース』編集部
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